令和5年度文部科学省訪問話し合い要旨

令和5年度 文部科学省 養護教諭担当課 健康教育・食育課訪問

1 日 時:令和5年11月9日(木)

2 場 所:文部科学省 16階 会議室

3 参加者

【文部科学省】

 初等中等教育局 健康教育・食育課 課長補佐  上遠野 奈保子 氏

     同         健康教育調査官  松﨑 美枝 氏

【日本養護教諭関係団体連絡会】※敬称略

 三木とみ子 遠藤伸子 池添志乃 辻野智香 戸部秀之 鈴木裕子 鎌塚優子

4 参加者名刺交換及び話し合い

 南野健康教育課長に挨拶と名刺交換。その後話し合いの時間を割いていただいたことについての謝意の挨拶をし、今後、本会より要望書を提出予定であるため、国の動向などについて把握したい旨を伝える。

 昨年は養護教諭及び栄養教諭の資質能力の向上に関する調査研究協力者会議(以下協力者会議)が開催された。この会議では養護教諭の配置基準の見直しや養護教諭養成カリキュラムの改善の議論はされなかった。しかし、複数配置の基準の見直しは現場の養護教諭の最大の課題である。これらについて伺いたい。

<養護教諭の配置の見直し等>

  • 複数配置の配置基準の見直しも大事だが、改正を国の施策として、経験豊かな退職者養護教諭等の活用に関する予算を5,000万円ほど付けたが十分な活用されていない状況である。
  • 全国指導主事会でこの予算の取り方などの研修会を持つなどしている。 ぜひこの事業を使って欲しい。
  • ある県ではパンフレット等を使って啓発している。
  • 退職養護教諭の人を探すのが難しい。
  • 退職者でなくとも、臨時採用の養護教諭の活用も認めると効果的だと思う。
  • 文科省健康教育・食育課では養護教諭の職務内容に特化して1千万円の予算をつけて業者による調査を実施している。今後、この調査の結果も活用したい。

<協力者会議の議論の取りまとめとの関連>

◇管理職の管理監督

  • 協力者会議では、校長等の管理監督のもと等について随所に書いているが、これについては、管理職に周知しないと意味がない。これについて国の考えは?
  • 県の行政担当者の様々な場面で周知している。

◇養護教諭コアカリキュラム

  • 養護教諭の質を担保するためには養護教諭養成カリキュラムの見直しも必要。このことも従来から要望書に盛り込んできた。協力者会議の論点には入らなかったが、養護教諭の専門性を担保するために検討する機会を求めたい。教育人材政策課との話し合いの機会が必要である。
  • さらに協力者会後の議論の取りまとめにも記述されたが全国的養護教諭の質の水準を担保するためにも教諭の教科のコアカリキュラム設定と同じように養護教諭の養護に関する科目のコアカリキュラムを設定する必要がある。 現在日本養護教諭養成大学協議会でコアカリキュラムの在り方を検討している。今後は関係者で協力して取り組むような提案があったので検討を進めるのでご理解いただきたい。
  • 今後、育成指標などとの関連を図る必要がある。

 <要望書提出について>

  • 一昨年、本会から要望書を提出した際、当時の三木課長から、要望書は出し続けることに意義があるとご指導いただいた。今年も、協力者会議、全国養護教諭連絡協議会の調査、各学会等の調査などを参考に要望書を作成したい。その際は更なるご指導をいただきたい。
  • 要望書は、タイミングが大切である。夏には概算要求に向けた準備が始まるので、その前に提出するほうがよい。具体的には5月か6月頃がよい。

  その後、参加代表者の交流会において、健康教育・食育課への要望書の内容を検討し、以下の意見がでた。

  • 養護教諭の資質向上は、健康教育・食育課のみではなく教育人材政策課との話し合いが不可欠である。要望書の内容と関連させつつ教育人材政策課との話し合いを持つように働きかける。
  • 今後は、要望書作成は、調査官からアドバイスがあったように来年5月か6月までに、連絡会代表者の話あいが必要である。時期をみてzoomでの会議をする。

 なお、<養護教諭の配置の見直し等>での「退職者でなくとも、臨時採用の養護教諭の活用も認めると効果的だと思う。」というこちらからの意見については、会議後に松﨑調査官から「改めて確認したところ、この予算は、どこかで勤務していない場合、養護教諭の免許を持っていれば若い人でも大丈夫だということです。」との連絡をいただいた。